3月に開店以来3度目の値上をさせていただきました。
以前よりご利用のみなさまにはたいへんご不便をおかけいたします。
基本にたちかえると「値付け」というものは、店がお客様にこんな商品をこんな価格でご提供したい、というある種の理想のイメージから値段が付けられるものだと思います。
そういう意味では今回の値上げは当店としてもやや不本意なところがある、というか正直「高い!」としか思えない価格設定になっています。
それというのも、背景としてさまざまな資材・食材・エネルギー等の価格上昇があって、お店が継続するためのもろもろをただただ計算していくと、最低限これだけの価格設定が必要だ、というところで設定したからです。
ほんとだったら、「あー、お弁当だったら松竹梅の竹なら●●円くらいだったら買ってもらえそうかなー」てなところで設定したい。
でも、物価の上昇でそんな余裕はなく、すべての原価を整理して工数を計って経費を出して積み上げたら最低この価格設定が必要です、的ななんとも言いようのない方式による設定というわけです。
では、なぜこんなに高い価格設定が必要なのでしょうか。
これもさかのぼると結局、原因は「保存料を店で足さないスタイル」にたどり着くのかもしれません。
当店では保存料や添加物を店で足すことはしませんが、やっぱり食中毒などの事故率を確実に小さくできる「保存料」や「添加物」は、食の安全という面からは非常に功績が大きいです。
例えば、お惣菜を100食出したとして、それを24時間で売り切れば良いのか、あと4時間で売り切らなければならないのか、という違いは、価格設定をはじめとする経営スタイル全体に非常に強く関わってきます。
でも(少なくとも今のところは)当店は、保存料や添加物を店でも足すというスタイルには移行したくありません。
もちろん個人としては理解しています、保存料が国の基準にのっとって制度的にコントロールされ安全に運用されていることは。
先にも述べたように、安全性を確実にしシステム的な確度を高める機能は間違いないと思います。
ただ、あくまでも使い分け・棲み分けの問題として、小さく小刻みに提供することによって、保存料を店で足さなくても消費者が商品を入手できる経路がひとつくらいあったっていいじゃないか、とは思っています。
お客さんとも話したことがありますが、やっぱり保存料や添加物は、使ってるとそうでないとだと、食べたら味でわかる(ときもある)よね、とそれはその通りだと思います。
仕込みも提供方法も、売り切ることも相当大変にはなっていますが、それでも「何十年も毎日摂取したところで何の問題もない量に制限されている」ことはわかっていますが、保存料が機能する仕組みなどを理解すると、何も問題なくてもそれをおなかにいれるのがいやな日だってあるだろうさ、とは思うのです。
すなわち、気分こそ、重要。
気分こそ、大事。
2026年5月19日
