店でBGMをかけます。アップルミュージックなどのサブスクで何かのアルバムを1~2枚かけっぱなしにすることが多いです。選曲は一応、自分の中のルールがありまして、①テンポがゆっくりなこと、②おだやかな曲調で、ちょっと懐かしい感じもあること、③アルバムのなかに変わった曲が入っていないこと、④小さい音でもなんとなく聞こえること、などです。
穏やかで懐かしい感じがあれば、昔の曲だけでなく最近の曲もかけます(カートゥーンズ 2023年 “Saturday Night”/BADBADNOTGOOD 2024年 “Mid Spiral:Order”など)
選曲のルールのうち、①と②は共通することも多く、このレベルまでは割と探しやすいです。
④は若干、探しやすさのレベルが上がります。お客さんの注文が聞き取れないといけませんので、曲の音量をけっこう絞らねばなりません。するとどうしたわけか、音量を下げると雨なんかふった途端に聞こえなくなることが、よくあります。好きなアルバムがそうだったときは、ちょっと残念だなあと思うしかありません(ジェームステイラー 1972年 “One Man Dog”など)。
問題は③です。ここで候補から外れるアルバムが、結構多いです。10曲くらいあるうち、9曲は条件を満たしているのに、1曲だけ、やたら明るいまたはテンポが速い、逆に暗いまたは荘厳な感じがする…、あるいは有名すぎるお誕生日がテーマの曲だったりすると、なくなく候補から外さねばなりません。これはかなりくやしい笑(スティービーワンダー 1980年 “Hotter Than July”など)。
「荘厳」でいうと、ちょっと(こだまのような)エコーがかかったパートがあると、これはもう荘厳な感じがしてしまうので候補から外れますが、エコーがかかる曲が1個もないアルバムってふつうありますかね!笑
ですから、お店で使えそうなアルバムをたのしく探すのですが、ある程度、努力にも限界みたいなところがあることはあります。
毎日BGMは必要なので、候補アルバムはたくさんあった方が助かるのですが、自分が音楽に詳しくないため、対応できるアルバムに意外と出会わないものです。泣)
いや、わかってはいるつもりでして、レコードは芸術作品ですから、聴く人の気持ちをゆさぶってナンボ。アルバム1枚通してこころ穏やかに聴き通せる場合こそ少ないことでしょう。でもBGMとしても使えるのに作品としても良い場合も、たまにですがあることはあるかと思います。(ボブジェイムス 1979年 “One On One”など)だから、BGMに使えるアルバムがかならずしもわるいアルバムなわけではない…
必殺技として、出っ張った1曲だけをサブスクの登録から削除してしまう、という方法があるにはあります。しかし、これをやってしまうと、「何か」に対してよくないことをしているような気がして踏み出す気になれない…。こまったものですね。
最近の頼れる一枚はこちらです。キャロルキング 1974年 “Wrap Around Joy”
このアルバムは内容的にもBGM使い的にも、もう、ほんと良いし、ほんと助かる!